
いとうひろし/作
理論社
26×21㎝ 32頁
1760円
そこなしもりはどこにある? そこなしもりをさがしにいこう!
町にいる何人かの子供たち。そこにあるのに「そこなしもり」、底がないから「そこなしもり」。「ない」けど「ある」、こそあど言葉の「そこ」か「底」か、考える間もなく町から続くそこなしもりへと誘われていく。
明るい絵と呪文のような言葉遊びのリズムにワクワクしながら、読者も一緒にそこなしもりの奥へどんどん進んでいく。「ありえないもの あらわれる」。予測がつかない行先を恐れず、好奇心をもって進んでいこう。そこなしもりをさまよえば、元気がもりもり湧いてくる。「なにがおきても だいじょうぶ」。子供たちの中にも、そこなしもりがそっと芽を出し育ち始める。
いつの間にかそこなしもりの深みにはまっていく、楽しくて、ちょっとだけ怖いような不思議な魅力が満載の絵本。あたりまえに過ごしている毎日のすぐ隣に、冒険が待っている。何度もくり返し読むうちに、子供たち一人ひとりの中にある「そこしれない」そこなしもりにも出会えそうだ。
教育家庭新聞 教育マルチメディア 2026年3月16日号掲載