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学校施設

防災教育への視点 一般財団法人防災教育推進協会 理事長 濱口和久~第2回 正しい避難行動と防災知識

2024年8月12日
連載 防災教育への視点

津波からの避難「叫ぶ」「走る」

大地震が起きたときに地域住民らが津波から緊急的に逃げ込むための津波避難施設の整備が進められている。2023年4月時点で550か所(内閣府調査)。内訳は、津波避難タワーが431基、「命山」などと呼ばれる盛り土が73か所、人工地盤が43か所、避難シェルターが3か所。このほかに民間の施設を自治体が指定する「津波避難ビル」が1万4729棟ある。

一方で、津波避難施設を整備するだけでは津波からの犠牲者を無くすことはできない。正しい津波避難の知識を理解しておく必要がある。

津波は海深が深いほど移動が速くなり、ジェット機並みの時速800㌔、水深10㍍でも時速36㌔のスピードとなる。津波の浸水深が2㍍を超えると木造家屋は簡単に流されてしまう。

津波は第1波よりも第2波や第3波のほうが大きいことがある。押し寄せる力だけでなく、引くときも強い力で長時間にわたり引き続け、破壊した家屋などの漂流物を一気に海中に引き込む。陸地近くで津波は高くなり、かなりの高さまで陸上を駆け上がる(遡上)ことがある。

東日本大震災では多くの町が遡上してきた津波に襲われた。今後、高い確率で起きることが予想される南海トラフ巨大地震では、千葉県から沖縄県にかけての太平洋沿岸を中心に、6都県23市町村で満潮時20㍍を超える津波が襲来する可能性がある。高知県の黒潮町では34.4㍍、土佐清水市では31.8㍍もの津波高が予想されている。

また、南海トラフ巨大地震では、津波の到達時間は、震源地が陸地に近いため、早い所では5~10分後と短時間で津波の第一波が到達すると予想されている。

学校の避難訓練では『おはしも(押さない・走らない・しゃべらない・戻らない)』という標語を守って行動するように、子供たちを指導している。これは幼稚園・保育園児や小学校低学年の子供たちに「集団行動」の基本を学ばせるという点では効果がある。だが、小学校高学年以上の子供たちには、集団行動を学ぶ段階を卒業して「避難行動」の基本を学ばせている。

特に津波の避難行動では「走らない・しゃべらない」ではなく、むしろ、大声で「津波だ!」「逃げろ!」と叫びながら、地域(近隣)の住民に警告を発しながら避難する行動が求められる。時間的猶予がないため、走らなければならない。

津波による犠牲を繰り返さないためにも、津波に対する正しい避難行動と防災知識を身に付けることが大事である。

 

教育家庭新聞夏休み特別号 2024年8月12日号掲載

第1回 日常防災の必要性

第3回 自然災害への向き合い方

第4回 史料から災害を読み解く

第5回 「稲むらの火」と「世界津波の日

第6回 災害ボランティアの育成を

第7回 大雪と安全対策

第8回 リスボン地震と国家の衰退

第9回 災害医療支援船と病院船

第10回 意外な盲点「平時の備え」

第11回 財産を守る住宅の耐震化

第12回 富士山噴火のリスク

第13回 竜巻から身を守る行動とは

第14回 消防団を知ろう

第15回 就寝中の地震のリスク

第16回 最低1週間を乗り切るために

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